Monday, October 16, 2006

雑感

ハセツネの記事、大作になりそうな予感。
やっぱりあれはあれでかなりの意気込みがあったのだ、
と今更ながら気付く。

・・・

ひとりの選手が引退した。
片岡篤史、37歳。

彼は引退セレモニーでこう言った。

「思うように成績が残せず、何度も泣きながら・・・(言葉につまる)
球場をあとにしたこともありました。
高校時代に教わった気合と根性を前面に出して戦ってきましたが、
もう限界です。」

もう限界、そんな言葉が口から出るほど、
俺は今までひとつの物事に懸けてきたか。
血反吐を吐くくらいの努力をしてきたか。

どこか、中途半端ではなかったか。

ファンに向かって手を振り、甲子園球場を一周する片岡の姿は、
やり遂げたことへの満足感と、舞台から去る寂寥感でなんとも言えず
味のあるものであった。 涙腺が緩んだ。

ひとつのものに懸け、がむしゃらにそれに向かい、
何とか這い上がろうとした男の熱い生き様が感じ取れた。

・・・

今日、ルイス・バラガンの建築作品集を探して本屋に立ち寄った。
すると、『卒業設計日本一決定戦』と題した雑誌があったので手に取った。

仙台メディアテークで開催されたそれは、卒計のインカレ。
一人一人が情熱のすべてを注ぎ込んで完成させた結晶を
披露する舞台。

掲載された図面や模型写真からは、それぞれの作品のエネルギーが
伝わってきた。よく見せようとか、どうやったら好評価が得られるとか、
そんなチャチい世界を飛び越えて、

「自分はこうなんだ!みんなぜひ見てくれ!オレの作品、どう思う?」

という自信に満ち溢れたものであった。
建築に対して中途半端にしか関わってこなかった自分にとって、
それは憧れの世界であり、少し嫉妬する世界でもある。

建築をなかば捨ててまで、オリエンテーリングに力を注いだかと
自分に問うてみると、自信を持ってYES!!と言えない自分がいる。
やっぱり甘い。詰めが甘い。

沸々と湧き上がるくらいの情熱がありながら、
どこか現状によっかかっていた自分がいた。

「まあいいや、今のままで。」

という意識がどこかにあり、勝ちへのこだわりや
ハングリーさがあと一歩足りない。
それはインカレ個人戦の2位に象徴されている。
幾多のリレーでの競り負けが象徴している。

現状打破は自分にしかできない。
かっこいいことを言っても仕方がない。
むしろ人がかっこ悪いと思うこと、
進んでやろうとしないこと、
常識では考えられないようなことを、
まずやってみることが大切なのだ。

物事は発見から始まる。
発見なくして進歩はない。まず見つけよう。
そして、次に進もう。

まだまだ戦いの日々は続く。

0 Comments:

Post a Comment

<< Home